コラム Vol.01

宇宙飛行士の活躍を支える
宇宙日本食

宇宙飛行士の活躍を支える「宇宙日本食」とはどんな食品でしょうか?

国際宇宙ステーション(ISS) (画像JAXA/NASA)家庭では、一家団欒 (だんらん)が1日の疲れを癒(いや)し、明日への活力を得るために必要な貴重な時間となります。
宇宙飛行士にとっても、文化の違う国の宇宙飛行士同士が国際宇宙ステーション(ISS)の食卓を囲み楽しく食事する時間は、単に栄養補給だけではなく、ストレスを低減しパフォーマンス(仕事への意欲)を維持・向上させると共に宇宙飛行士同士のコミュニケーションに役立っています。
日本人宇宙飛行士に欠かせないものは、食べ慣れている日本の味です。宇宙日本食は、和食に限らず日本の家庭で普通に食べられている食品です。
宇宙空間で宇宙飛行士が食べる食品は、食中毒等を起こさないことが絶対条件です。そのため、製造される食品が全て安全であることを保証する仕組みが必要となり考え出された衛生管理方法が、HACCP ハセップ (Hazard Analysis and Critical Control Point)です。宇宙日本食の製造にはこの管理方法が用いられ、宇宙飛行士の健康維持と食品安全に役立っています。

長期宇宙滞在が宇宙飛行士の健康に与える影響

ISSでの食事風景 (画像JAXA/NASA)長期宇宙滞在が宇宙飛行士の健康に与える影響には、「骨量減少」「筋萎縮(いしゅく)」「免疫低下」「放射線被ばく」などが有ります。特に免疫低下には、免疫細胞を活性化させる食品(乳酸菌、ビフィズス菌やオリゴ糖等)が有効であり、放射線被ばくには、抗酸化食品(ポリフェノールやビタミンC等)が有効と言われています。
これからの宇宙食には、宇宙飛行士に対する負の健康影響を軽減する栄養素を取り入れるなど、宇宙空間で生活する宇宙飛行士の健康をより良い状態に維持する食品が求められるのではないかと考えています。
(執筆 JAXA有人宇宙技術部門 宇宙飛行士運用技術ユニット 宇宙飛行士健康管理グループ 宮本 正明 氏)

宇宙飛行士の健康を保つために、「食事」が重要な役割を果たしています。育ち盛りの中学生の皆さんも、自分の健康を保つ日々の「食事」について考えてみることが大切ですね。

「横浜市教育委員会」と「国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)」は宇宙航空を通じた教育に関する連携協定を締結しています。宇宙食の研究を通じた「食育の推進」の一環として、今回、コラム掲載を依頼しました。

 

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